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Daisuke Mitarai

「できない」と思ってしまうのは何故だろう?

 一つの仮説(真実っぽいこと)として、私たちの脳に、

生きたいという本能に基づく自己保存の仕組みがあるため

なのだそうです。この自己保存とは自分を守るための反応

をいい、いわば「できない」と思うことで危険を回避しよ

うとする当然の振る舞いなのです。



 皆さんの周りに、あるいは自分自身が、よく「(自分に

は)できない」と考えてしまう傾向をもっていませんか?

前述したように、「できない」と思ってしまうことは脳の

当然の振る舞いなのですから、致し方のないこと。ですが

その「できない」と思うことが過剰反応しているだけで

あったとしたら、勿体(もったい)ないことだと思います。


 同時に、過剰反応しているだけなのであれば、通常反応

に治療してあげればよいわけで、それは結果として「でき

ない」とする諦めないポジティブな自分を獲得できること

になると言えるのではないでしょうか。



 では、どうすればポジティブな自分へと変えることはで

きるのでしょうか。変えるためのきっかけを一つ、今日は

ご紹介したいと思います。



 それは、何故(なぜ)できないと考えるのかを見つめる

ことです。

 何故できないと考えるのかを書き出してみましょう。

例えば、お友達がレポートを期限どおりに提出しようとし

ているのに、何故自分はできないのかを書き出して見ると、


 ・レポートを作成する時間がない

 ・授業の内容を理解できていない

 ・文章を書くのが苦手だからレポートなんて書けない

 ・どうせ先生は自分にキビシイ など


 このように書き出したら、これらの項目が正しいかを

別の視点から確認してみましょう。


 ・レポートを作成する時間がないと思っている場合:

 →何もしていない時間は1日あたり何分あるか?

 →レポートを作成する時間を本当に作れないのか?


 ・授業の内容を理解できていないと思っている場合:

 →同じ授業を履修している友人/先生に質問したか?

 →教科書・ノートを見直してみたか?


 ・文章を書くのが苦手だからレポートなんて書けないと

 思っている場合:

 →SNSを使って友人に文章を書いていないか?

 →メールで文章を書けないのか?

 →レポートの書き方を知っていないだけではないか?


 ・どうせ先生は自分にキビシイと思っている場合:

 →具体的に何処(どこ)が厳(きび)しいのかを指摘で

 きるか?

 →他の人の先生に対する評価を聞いてみたか?


 以上のようにして確認することを客観視(脱主観化)と

言います。こうすることによって、思い込みを取り除いて

みましょう。



 その他の方法もあるのですが、とりあえず今日のところは

ここまで。


 自分を変えることができるのは自分だけ。騙されたと思っ

て取り組んでみませんか。

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