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Daisuke Mitarai

「効率的な勉強がしたい」というのは誤り

 今回は勉強の仕方(勉強方法)について書いてみようと思います。

というのも、不定期ですが受講生の皆さんから「どうやったら効率よ

く勉強できるのか」「上手に力を抜いた勉強ができない」というふう

な相談を受けるからです。このぐらい(投稿する時期)に1つ記事を

書いておけば、皆さんの気持ちが晴れるのでは?と思った次第です。


 さて、まずは勉強の「プロ」の方々がおっしゃる方法をいくつか

紹介しつつ確認してみましょう。


 第1に、「思い出しながら本・教科書を読むと良い」です。

 これは、本を読んでいる最中に、読んだ内容について意識して思い

出すことを繰り返すことによって、記憶の強化が生まれて、忘れにく

くなるというものです。例えば、1ページ読んだ後に、次のページに

進んだうえで、前のページに何が書いてあったかを思い出したり、

1節を読んだ後に次の節に進む前に何がその説に書いてあったかを

確認したりすることのようです。

 要するに、授業で先生の話をBGMのように聞いているだけであっ

たり、スクリーンに映し出される映像を見ているだけであったりだ

けならば、記憶として定着しにくいのは当たり前ですよね?という

御話です。


 第2に、「寝る直前の5分間暗記トレーニングをおこなう」です。

 逆に寝られなくなりそうですけど(笑)。こちらは、寝る前に覚

えなければならない定義や論証、セリフなどを必死に覚え、覚えた

という状態で直ちに就寝し、翌日起床したら直ぐに前夜に覚えたこ

とをノートに書き出すというものだそうです。私は無理ですから。

 ちなみに、この方法を推奨する方々曰く、寝る直前の5分に覚え

た内容は、睡眠とともに短期記憶から長期記憶に変換されやすい

という脳のメカニズムを利用しているのだそうです。ふーん⁉

パソコンやスマホの光で目が冴えてしまって寝られなくなりそう

だと私は思ったのですが、そこは流石です。覚えるものは紙媒体

のものに限るのだそうです。


 第3にそのスマホを使った「マイクロ・ラーニング」です。

 これは、いわゆるドリル式・単語カード式をスマホでおこなう

ものです。1日の間に複数回覚えなければならない内容を確認し

て記憶するわけです。ポイントは、覚えなければならない内容を

数分で終わるものにしておくこと。長い時間をかける必要のある

内容だと三日坊主になるため逆効果なのだそうです。


 以上、今回は3つの方法を紹介してきました。何か気づくこと

はありませんでしたか?


 実は上記3つの方法に共通していることとして「繰り返しおこ

なう」という動作がありました。

 見方を変えれば、どんな方法であっても繰り返しやらなければ

普通の人の頭は記憶できないものなのだということを自覚し、

繰り返しやるしかないと言えるのではないでしょうか。

 もちろん、普通の人でない人、例えばサヴァン症候群をもち、

見たものを瞬時に記憶してしまうといった特異な能力をもつ人

も世の中にはいらっしゃいます。しかし、あなたがそうでないの

であれば、あきらめて繰り返しやるしかありません。


 とはいえ、繰り返しやる動作を選ぶことは、普通の人にもでき

るものです。つまり、自分の性格に合ったもので、繰り返しでき

る動作の中に、記憶しなければならない内容を組み込むことが、

勉強になるということです。これが「効率的な勉強」であると

言えるでしょうか?繰り返し行うのだから効率的でないと思いま

すか?それとも、繰り返しおこなう中で記憶できるのだから効率

的であると思いますか?私の答えは後者です。


 皆さんは、どう思いますか?

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