話を整理して理解したり相手に伝えたりする場合に私たちが
よく使うのは「文章」と「箇条書き」であるということは誰も
が納得するところでしょう。しかし、文章は誤魔化しが利くし
箇条書きは前後の関係性が分かりにくいという欠点があります。
大学の講義で作成するレジュメは箇条書きの場合が多いです
が、それはレジュメを基にして口頭で説明する中で前後の関係
性を伝えるからですし、同じく作成するレポートを文章で作成
する場合が多いのは講義で学んだこと以外の周辺の部分をどの
程度まで努力して学んだかを文字で教員等へ伝える必要がある
=成績評価に必要だからです。
文章であろうと、箇条書きであろうと、いずれの場合も話の
内容を理解していないと相手に伝わらないことは間違いありま
せんから、この「理解」をする工夫が何かが必要になると言え
ます。そこで、おススメするのが概念地図(マインドマップ)
を作成する習慣をつけることです。
これは一般には「図解」と呼ばれるテクニックと同じです。
図解の作成は、前後の関係をはじめとして全体を俯瞰し、全て
の要素の関係性を明示できるという利点があります。お話も
同じことで、相手に伝えようとするときに、相手が思考停止に
陥らないように概念地図を示し、それぞれの要素の大小や前後
左右の関係(因果関係を含む)を把握してゆくと、全体の図を
共有でき、それが議論=意見交換の場を生むきっかけとなる筈
です。
私の講義が、ほぼ概念地図(マインドマップ)を描きながら
進行するのは、この利点を活用しようという意図に基づいてい
るためです。キーワードとなる言葉・概念と、マル、矢印、
色付けを活用できる人であれば誰でもできることです。ついで
蛇足をしておくと、私は皆さんを講義の場へ引き込むために、
対話を加味して進行するので、この「図解」は1回1回すべて
微妙に違ってきて当たり前。すべてがその講義だけのオリジナ
ルの図解で、受講生一人ひとりだけのオリジナルの図解ができ
あがるはずの代物です。
とはいえ、この概念地図(マインドマップ)のスキルは文章
力を十分に向上させるとは言えません。レジュメを基に説明す
る場合やレポートを作成するときの内容の構成を吟味する場合
には役に立つでしょうが、そこまでです。言い換えれば、この
限界がその欠点であると言えます。したがって、文字で相手に
伝える文章(表現)力をトレーニングする必要がある、という
ことになります。でも、安心してください。そのために、私の
講義はすべて添削指導付きです(笑)。
この添削指導は、一人ひとりが満足のいくまで、個別に指導
します。個別指導する理由は、一人ひとりの出発点が違うから
です。ゼロからのスタートでも安心してください。ムリゲーだ
と感じたら正直におっしゃってください。ムリゲ―でないとこ
ろからリスタートできます。
ただし、1つだけお願いがあります。それは、この添削指導
が皆さんの方からの依頼によってスタートするということです。
ハードルが高そうですか? では、そのハードルを越えるために
概念地図(マインドマップ)を作成する練習を始めましょう!
Comments