今日は、ことば(用語)を知るということが何故大切なのかを
考えてみたいと思います。
読み方としてはどちらも「じゅうぶん」ですが、十分と充分は
その受け取る印象が違います。このあたりは日本語を学習する
外国人にとって日本語が大変に難しく感じるところでもあるそうで
すから、日本語を母国語とする私たちが正確に説明できる責任が
ありそうです(いつから? (笑) )。
まず、十分とは、不足がなく満ち足りていることを相手に伝える
用語です。要するに、100%ということですね。なお、「十二分に
注意して答案を提出してください。」という場合は、100%を超え
て、120%注意して答案を提出しなさいと言われているわけです。
次に、充分も、実は不足がなく満ち足りていることを相手に
伝えます(オイっ!)。といっても、こちらの場合は数字で何かを
示せるわけではなく、本人の感覚で不足がないという程度の意味
しかありません。したがって、「答案を私は充分に書いたのに点数
が低いのは何故ですか?納得がいきません!」という場合、その
気持ちは十分に真実を伝えていますが、充分に書いたというのは
自己満足にすぎませんから、それによって評価できるものではない
ことも、ご承知おきください。
以上の次第ですから「じゅうぶん(に)」と用いるときはそれ
が数字化できて、誰もが納得する程度の不足がないことなのか、
それとも数字化できず、自分が納得する程度の不足がないこと
なのかを検討し、どちらの用語を選ぶべきかを判断しましょう。
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