今回は、私の経験?を元にして学び直しに失敗しないコツを
皆さんにお伝えしたいと思います。「私の経験『?』」と書い
たように、以下のお伝えする全てのことを私が経験したのでは
ありません。見聞録も含まれています(笑)
学び直しに失敗する第1は、手段が目的化している場合です。
例えば、学び直せば大丈夫と安易に考えて取り組むときは大抵
失敗します。これは神奈川県のある大学教育学部の学務担当の
部局の失敗例なのですが、その学部は教職課程をもっていて、
余りに不可・落第者が多くなりすぎて教育実習を予定通り実施
できないことが危惧される羽目になったことがあるそうです。
因みに学生の方が当然教育実習できるように救済措置がある
筈(はず)と高を括り、担当部局は科目担当の先生方に対して
不可率を1割未満にするように伝えたうえ「達成できない場合
は『担当し続けたかったら』お願いしたい」と授業期間中の
現場干渉もされたそうです。その結果、学生「様」は大量生産
されるやら教員任用試験合格者が減少するやら内定率が低下す
るやらと…だったそうです。
手段を目的化させない方法は「何ができるようになりたいか
ら学び直しをする」という目的を明確にすることです。前述の
例では後任の学務担当者が不可率1割未満という目標を廃止する
一方で教員として採用されるまでのロードマップを具体的に
学生に明示すると同時に、科目担当の先生方には成績評価の方
法を事前に学生に開示することによって、任用試験合格率のUP
と大学生以上の大学生を育てるという目的を明確にしたお陰か、
以前の水準以上に改善が見られたそうです。
第2に、独学でやってしまう場合です。例えば期末試験の前に
教室の前の方に座っている学生に対して、やたらとノートを
写させて欲しいとお願いに回る学生が出現します。これは賢い。
なぜならば、独学でやってしまうよりも他人に教わる方が効率
が良いし、簡単に(要点を)学べてしまうからです。何事も、
最初は受け身(受動的)で良いのです。そういえば、それを
見越してか、ノートづくりの上手な同級生がいました。成績は
それほど目立って優秀ではなかったですけれども、期末試験が
近づくと小遣い稼ぎのシーズンと笑っていました(彼が、なぜ
目立って優秀な成績を取れなかったのかについては私なりの分析
があるのですが、これは後日のコラムのネタにしましょう)。
とはいえ、私の授業がポイントだけを答えれば得点できる様な
穴埋め問題で単位認定試験をおこなっていないことは、皆さん
ご存じのとおりです。教わった後に「自分はどう考えるか」が
メインの評価対象となりますから、期末試験直前だけ頑張れば
何とかなるという淡い気持ちは持たれませんように。
学び直しに失敗する第3は、計画性の無さです。1か月といった
長い期間ではなく、1週間単位の短い期間でスケジューリングす
るのがコツです。例えば、小学校の夏休みの計画って、夏休みの
終わりに1時間程度で仕上げていませんでしたか?見直してみる
と、やたらと晴れ→曇り→雨のパターンが規則正しく並んでいる
とか(笑)。明らかに計画どおりにいかなかった証左(しょうさ)
でしょう。
短い期間でスケジューリングすることは、微調整がしやすいと
いう利点があります。言い換えれば長い期間でスケジューリング
してしまうと長すぎて管理し難(がた)いのです。そして、短い
期間の計画の中には必ず「予備日」「早朝(0時間目)」を設け
ることです。予備日があれば、急なイベントや体調不良にも対応
しやすくなります。0時間目については、その日の準備運動です。
急に走れと言われても、人間は走れるものではありませんから。
授業期間中の私の0時間目の使い方は、もちろん授業の準備を
含みつつ、電車移動の時間はデータや資料の読み込みに、歩きの
移動中は読み込んだ情報の組み合わせ実験やメール等の対応です。
意外と長めの0時間目を過ごしています。
要するに、手段が目的化していないかに常に注意しながら、
短い期間のスケジュールを基本にやっていけば、学び直しは成功
しやすくなるということですね(あ、そうか。だから予備校や
駅前留学系の教育産業は需要が減らないわけですね。目的が明確
で、受け身の教育サービスを提供し、計画立てをしてくれるわけ
ですから)。
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